資金繰り表とは -2-
資金繰り表の見かた
【表1-1】は、これから行う説明が理解しやすいように、
実際の資金繰り表を単純化したものです。
実際の資金繰り表は公庫フォーマットのように科目が多いため、
初心者がいきなり見ても理解しにくいです。
これからこの表を使って説明していきますので、
資金繰り表の見方や大まかな資金の流れをざっくり掴んでください。
それでは、さっそく4月を例にして資金の流れを見ていきましょう。
[A] 月初に現預金の残高(前月繰越)は4,000であった。 →①
[B] 売掛金(3月の売上分)の入金が5,350あった。 →②
[C] 買掛金や人件費などの支払が合計で5,590あった。 →③
[E] 借入金の返済(毎月返済分)が210あった。 →④
[F] 上記の結果、月末の現預金の残高(翌月繰越)は3,550となった。 →⑤
1ヵ月の営業活動の結果、手元に残る現預金は、次の計算式の通りになります。
前月繰越[A]+収入合計[B]-支出合計[C]+借入[D]-返済[E]
=翌月繰越[F]
4月の月末残高を5月の月初残高に繰り越すので、
4月翌月繰越[F]と5月前月繰越[A]は同額となります。 →⑥
5月以降も4月と同様に資金が流れていきます。
なお、6月は他の月と違う取引があります。
[D] 銀行から5,000を新規に借入した。 →⑦
この表で確認すべきポイントは、
[F]翌月繰越(現預金の当月末残高)が毎月プラスになっている
=資金繰りに問題はなかった、ということです。 →⑧
逆に言うと、[F]がマイナスになった月に資金ショートが起こるということです。
次回予告:資金調達しなかったら…